二輪免許を取って感じたこと

先日、普通二輪免許を取得しました。普通自動車免許 (四輪) は大学に入学後すぐに取りましたが、二輪は怖いからという理由でずっと避けていました。また、原付にも乗ったことがありませんでした。今年、環境に変化があったこともあり、二輪免許を取るために教習所に通いました。

免許は取ったものの、駐輪場・維持費の関係でバイクを購入する予定は無いです。しばらくは、レンタルバイクで月に1, 2度楽しみたいと考えています。今回は、免許取得までの2ケ月の期間で、感じたことを紹介します。

メンドクサイものを制御することの楽しさ

現在の日本で販売されている四輪は、ほとんどがオートマなので、車の運転といっても、①始動する、②アクセルを踏む、③曲がる、④ブレーキを踏む、⑤停止するで完了します。二輪にも、スクーターなどオートマもありますが、マニュアル車の割合がまだまだ多いです。このマニュアルというのが、難しいけど楽しい。車を運転している時は、1トン以上ある車体を制御している感覚は全くありません。

一方、二輪だと、200㎏程度ある車体をなんとか制御させています。発進するためには、アクセルを定位置にしつつ半クラッチにして、曲がるときにはニーグリップを意識して体ごと車体を傾ける、まさに自分で車体を制御しています。昨今、技術が進歩して、モノを制御する体験は実は中々ありません。パソコン、調理道具、家電・・・、毎日触れるものでも、操作はしても制御はしていないことがほとんどです。一筋縄ではいかないメンドクサイものを制御する楽しさを、二輪は教えてくれました。

失敗の大切さと、成功へ転じた時の嬉しさ

最後の検定試験は、無事に一発合格できましたが、技能教習は2回分補習を受けました。なかなかクリアできなかったのが一本橋。体操で使う平均台のようなもので、幅30cm、長さ15mの細いコースを、脱輪・エンスト・転倒なく渡りきる課題です。初心者にとっては、これが難しい。1回の講習で5回ぐらいはチャレンジできるのですが、最初の方は途中で脱輪してばかりで、ダメダメな時は一本橋に乗ることすら、ままならない状態でした。途中で教習所通いを諦めようかな、とも逡巡しましたが、教習の予約分はこなそうと思い留まりました。

一本橋ができるようになり始めたのは、初めての一本橋から3回目の教習でした。自転車の乗り方と同じで、一度コツを掴んでしまえばミスは殆ど起こりません。ですが、成功した時は本当に嬉しくて、講習後、ヘルメットを外しながら、心の中で「ヤッター!」と叫んでいました。年をとっても、成功するのは嬉しいことです。そして、チャレンジ・試行することの大事さを改めて学びました。

市場のフィードバックが得られにくい環境は改善が効きにくい

近年のバイクブームを受け、教習所に通う人は想像以上に多かったです。1回の講習で、先生が4~5人で、生徒は20名程度でした。生徒のレベルはまちまちなので、複数のグループに分かれて講習を受けました。生徒側は指導員を選択できません。

そのような教習体制の中で、指導員の善し悪しにかなりの差がありました。公道を走る前の練習なので、上手くいかず、エンストや立ちゴケする人は多くいます。どうすれば改善するかを丁寧に教えてくれる指導員がいる一方で、強い口調でダメだと指摘する指導員もいました。もし、指導員が選択制なら、人気ランキングで明確な差が分かるでしょう。

類似する話が、免許証交付の際にも起こりました。手数料を支払い、写真撮影を済まし、書類を提出して、全ての手続きを終えたところ、免許証の交付まで1時間待ってと告げられました。私は四輪免許取得していたので、講習会免除でしたが、全く意味がありませんでした。

これらに共通することは、市場のフィードバックが得られていないことです。人気ランキング、免許交付に要する時間などの明確な数字による変化・差が分からないので、課題もが分からず改善につながらないのだろうなぁ、と感じました。

 

------

下の写真は道東旅行で借りたレブル250Sです。初めての公道走行かつレンタルだったので、足つきベッタリで、立ちゴケの心配がないバイクを選びました。ノロノロ走りでしたが、四輪とは違った感覚を味わえました。