豊島 (てしま) から船に乗り高松港に到着しました。展示作品は少ないですが、高松港も瀬戸芸の会場の1つです。
朝食を取っていなかったので、何はともあれ、うどんを食べます。ウマイ。
うどん屋さんへ向かう途中、香川県庁の前を通りました。「県庁にしては、かなり立派な建物だなぁ」思いました。これが後につながります。
館内に紐が渡っており、順路に紐が続いている構成。
童画の挿絵。
インスタレーションもありました。
同時開催されていたのが「船の体育館展」です。これが香川県の近現代建築を知るうえで非常に参考になりました。
高松は第二次世界大戦で空襲を受けました。戦争が終わり、高度経済成長期入ると、香川の近代建築の時代が始まります。
1958年: 香川県庁舎東館
先述の県庁で、日本の建築家として早くから海外で活躍した丹下健三の設計です。調べてみると、香川県出身の洋画家 猪熊源一郎の紹介から発展したそうです。
1964年: 香川県立体育館
今回の展示会で取り上げられている「船の体育館」です。同じく丹下健三の設計。今見ても先進的な建築です。
高度経済成長期が終わり、日本は安定成長期に入ります。
1970年: 直島町立小学校
先日のブログで紹介した直島町立小学校は、直島がアートの島と有名になる前からあります。設計は石井和紘で、この人が初期の直島建築のキーパーソンのようです。
1979年: 直島町立中学校
設計は、同じく石井和紘です。
1986年 香川県営住宅一宮団地
丹下健三設計。丹下建築では唯一の集合住宅だそうです。写真がないのでNHKのリンクを張っておきます。
香川の名建築 後編 -一宮団地と四国村ギャラリー | 瀬戸内×アート | NHK高松放送局
バブル期には瀬戸大橋が開通します。そして1990年に入って直島アートプロジェクトが始まります。
1992年: ベネッセハウスミュージアム
安藤忠雄が設計です。
1998年: 南寺
家プロジェクトの1つです。設計は安藤忠雄、中のアート作品はジェームズ・タレルです。
2003年: 地中美術館
同じく安藤忠雄 設計。
2006年: 海の駅なおしま
2010年: 地中美術館
内藤礼、西沢立衛の二人。この年に第1回目の瀬戸芸が開催されました。
2013年: 豊島横尾館
永山裕子の設計です。
2015年: 直島パヴィリオン
藤本壮介の設計。
2021年: ヴァレーギャラリー
安藤忠雄の設計。
香川の建築と言えば、直島そして安藤忠雄、と捉えがちでしたが、古くは丹下健三という大物がいて、直島には石井和紘という土台があったということを知りました。
次回は、総括編です。