東京から一番遠いまちのニオイ@江津

久しぶりの制限なしのGW。今回は山陰地方を旅してきました。これからの数回は、その旅で感じたことを書きます。旅のルートは、山口宇部空港に降り立ってから、電車と車で山陰地方を西に進み、山口→島根→鳥取で、最後は鳥取空港から飛び立ちました。

 

今回の記事は「東京から一番遠いまち」に選ばれた江津(ゴウツ)市。その第一印象は「令和の時代でも、悪臭を感じる町があるんだ」でした。

 

江津市は観光の目的地ではなく、長門~萩で観光した後、その翌日に石見銀山へ行く予定を立てました。ホテルが駅近くにあり、石見銀山へのアクセスが良かったのが江津でした。そのため、東京から一番遠いことも、そのニオイの存在も到着して街歩きするまで知りませんでした。

そのニオイは、駅に降り立ってすぐに気になりました。町全体が包まれています。近いにおいは線香花火をした時に感じる匂いです。夏の風物詩として、僅か十数秒感じるだけなら良いのですが、それを常時感じるため、かなり違和感を覚えました。ニオイの元は、江津駅から見える製紙工場からと思われます。煙が常時出ているのと、風上に移動した時にはニオイが収まったので間違いないでしょう。

正直なところ、観光客を呼べるレベルではないと感じました。公害などが問題となったのは、高度経済成長期、昭和の時代だと感じていましたが、令和の時代になっても、ニオイを感じる町があるとは驚きました。

 

もちろん自治体にも、苦情は届けられているようですが、規制基準値以下となっているそうで、具体的なアクションは取られていないようです。個人的には、基準が間違っているような気がします。

[第2次江津市環境基本計画]

https://www.city.gotsu.lg.jp/uploaded/attachment/8879.pdf

 

周辺を散策した際、敷地外から見たので確かなことは言えませんが、建築物としても問題あるように感じました。老朽化が目立ち、トタンにはめ込まれたガラス窓の一部は割れていました。工場内で事故が発生しないことを祈ります。

 

今後の話ですが、あまり変わらないままではないかと思います。その理由は2つあります。1つ目は、都市圏の目から離れているため。2つ目は、大企業で市の雇用や税金の拠り所となっていることもあり、自治体としては強く言えないため。もちろん、関係する市民も職を失う訳にはいかないので、声を上げる人は少ないでしょう。

この2つは強くリンクしていて、都市から離れた地方で主要産業となれば、割と融通が利くということです。

 

唯一の救いは、夕食が良かったこと。ダンディーなマスターが美味しい料理とワインを提供してくれました。